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Gunma Flower Park+(ぐんまフラワーパークプラス)で開催されているライトアップイベント
「HARMONY OF LIGHT」 は、2025年12月5日から2026年3月1日まで行われる、体験型のデジタルアートナイトウォークだ。



本イベントは、同園のリニューアルコンセプトである「Enjoy!花とあそぶ」を、夜の時間帯にも体験できるよう企画された。従来のイルミネーションのように“見る”ことを中心とした鑑賞体験ではなく、来場者自身が自然の一部となり、歩く・手をかざす・触れるといった動作によって、光や音を生み出していく「能動的な五感のあそび」が特徴となっている。

「自然とつながる」を体感するライトアップ
園内では、来場者の動きに反応して光や音が変化するインタラクティブな演出が随所に取り入れられている。独自のシステムにより、手の動きひとつで光が広がったり、自身の姿が演出の一部として投影されたりすることで、深い没入感を生み出している。



こうした仕掛けは、「ここでしか体験できない時間」を大切にする考えのもと設計されており、来場者それぞれの行動によって異なる光景が立ち上がる点も、このイベントならではの魅力だ。
自然の生命サイクルを巡る、5つのエリア
園内は全5つのエリアで構成され、自然の壮大な生命の循環を物語として体験できる構成となっている。
つながりの庭
芽吹きから開花、そして次の循環へと向かう「共鳴」をテーマにしたエリア。シンボルとなるモニュメント「ネイチャーハーモニー」と、手をかざすことで光と音が呼応し、人と自然がつながる一体感を味わうことができる複数のインタラクティブコンテンツがあるエリア。



彩りのひかり
「人それぞれの“かたち”」をテーマにしたエリア。フォトボックスで撮影した来場者のシルエットが、色とりどりの花と重なり合い、二度と同じものが生まれない“自分だけのアート”として空間に投影される。



森のかたち
目に見えない樹木同士のネットワークをレーザー演出で可視化したエリア。訪れる人の気配に呼応して光が明滅し、静かな森のリズムと一体になる感覚を体験できる。
はじまりの水
生命の源である水をテーマにした空間。水上のモニュメントに手をかざすと、水面に光と音の輪が広がり、水滴が落ちるリズムとともに幻想的な演出が展開される。
いのちの恵み
生命の誕生と花そのものを表現したエリア。花粉を運ぶ蜂をイメージした光の演出「蜂の軌跡」を中心に、空間全体が生命の喜びを祝福するように輝く。



自然本来の美しさを引き出す演出
本イベントでは、単に光の量を増やすのではなく、園内の木々の形や地形、水といった自然そのものを活かす演出が重視されている。音の演出には、音楽プロデューサー・柿澤秀吉氏が実際に園内で録音した風や水の音が取り入れられており、視覚だけでなく聴覚からも「自然との共鳴」を感じられる構成となっている。

光の中で思い出を持ち帰る
この「HARMONY OF LIGHT」は、来場者に「自分も自然の一部である」という心地よい一体感と、自らの動きで景色が変わったという記憶を持ち帰ってもらうことを目指している。



昼間は花とのあそびを楽しみ、夜は焚き火の温もりに触れながら光の森を歩く。スマートフォンの画面越しでは得られない、自然と遊ぶ時間がここには用意されている。



編集後記(情報ぐんま)
夜のフラワーパークを歩きながら感じたのは、「イルミネーション」という言葉だけでは収まりきらない体験でした。光を“見る”のではなく、光に“参加する”ことで、風や水、森の気配にまで意識が向いていく。そんな時間が流れていました。
なかでも印象に残ったのが、「彩りのひかり」の体験です。フォトボックスで撮影した自分のシルエットが、色とりどりの花と重なり合い、空間に投影される瞬間はとてもユニークでした。スクリーンの中に現れたのは、写真でも映像でもない、“その場でしか生まれない一枚”。自分自身が風景の一部になる感覚が、自然と心を解きほぐしてくれます。
日常では、どうしても画面越しに情報や景色を眺めがちですが、この場所では自分の一歩や手の動きが、そのまま景色をつくっていきます。自然と人との距離が、ほんの少し近づく感覚。その余韻こそが、このイベントの一番の魅力なのかもしれません。