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沼田市の沼田小学校で、劇団アフリカ座による公演が行われました。
https://info-gunma.com/for-children-on-the-stage-of-life-africaza-in-numata-elementary-school/



テーマは郷土に息づく「義気」と小松姫の物語。仕掛け人となったのは沼田市議会議員の相澤宗利さんです。
「沼田城の存在を知らない子どもが増えている」という歴史研究家の言葉に衝撃を受けた相澤さんは、郷土の歴史を体感しながら学ぶ機会をつくりたいと考え、この取り組みを実現させました。子どもたちの生き生きとした姿は、地域と教育をつなぐ舞台芸術の力を感じさせました。



今回、アフリカ座の公演を沼田小学校で開催することになった経緯を教えてください。
あるとき、郷土の歴史研究家から「沼田公園や沼田小学校に沼田城があったことをしらない子どもが増えている」と話を聞いて私はショックを受けました。
同じ時期に沼田小学校の校長先生とお話しした際に非認知能力や郷土への想いを伺い、沼田小学校でそれが叶う事業をしたい、そして郷土の歴史教育をしたいと考えました。
そこでアフリカ座が小松姫の題目をやっていたことを知り、授業化することにしました。
公演を通じて、子どもたちにどんなことを感じ取ってほしいと考えていますか?
子ども達には郷土の歴史を知って欲しい。積極的に授業に関わっていくなかで、自分の得意を活かして、自己有用感を感じて欲しい。とにかく楽しんで欲しい。
実際に子どもたちの反応をご覧になって、どんな印象を持たれましたか?
本当にイキイキしていたことが印象的です。また自分達が積極的に事業に参加する姿や苦手なことを克服する姿をを見て、確実に成長につながっていると感じました。
学校教育において、このような芸術体験の持つ意義をどうお考えですか?
答えのない問いを投げかけること。自分の得意なことを活かせる機会の創出。文化芸術を愛する心(情緒)の醸成。
今後も地域や外部団体と連携した取り組みを続けていきたいと思われますか?
コミニティスクールとして多くの地域住民に関わって欲しいと考えています。
【編集後記】
今回の取材で印象的だったのは、相澤さんが語った「自己有用感を子どもたちに感じてほしい」という言葉です。郷土の歴史を知ることは、自分のルーツを知ること。舞台という非日常の体験の中で、子どもたちは楽しみながら歴史に触れ、自分の役割を見つけようとしていました。
芸術を通じた教育の場が、地域と子どもたちを結び、未来への文化の種を育んでいる――そう感じた一日でした。