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「ほぼ日の学校」が生んだ新たな“出発の駅”

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——「ほぼの駅」オープニング内覧会レポート

群馬県・赤城山の山頂エリア、鳥居峠に新しく誕生した「ほぼの駅 AKAGI」。
かつて赤城山にあったケーブルカーの駅舎をリノベーションし、糸井重里さんが代表を務める「ほぼ日(ほぼにち)」が運営する施設だ。

「ほぼの駅」という名の通り、「ほぼ日」が生んだ新たな“出発の駅”。
訪れる人が、絶景を眺めながらひと息つき、おいしい食事を楽しみ、ほぼ日グッズを手に取り、そして思い思いの時間を過ごせる。
条件が揃えば雲海を望むこともでき、周辺には覚満淵や大沼・小沼といった豊かな自然が広がる。
初心者でも楽しめる登山ルートもあり、前橋市街から一般道でアクセスできる手軽さも魅力だ。

現在は2026年4月のグランドオープンに向け、「α(アルファ)オープン」として試験営業をスタート。
食や文化、人との出会いを通じて“山と街をつなぐ新しい拠点”として、さまざまな実験が始まっている。

その幕開けとなる関係者内覧会では、地域に根差したおもてなしの形を目指すスタッフたちの想い、
そして糸井重里さんの温かなメッセージが語られた。

■ マネージャー・三ツ井さん

「“また来たい”と思ってもらえるような駅にしていきたいです。
おいしいものをたくさん取り揃えていますので、まずはいい景色とともに、いい料理をゆっくり味わいに来ていただけたら嬉しいです。」

■ 五藤さん(食担当)

「私は食の担当をしていますが、東京など県外からのお客さまに来ていただくだけでなく、
長年地元の方々にも愛される飲食店、そして“駅”にしていきたいと思っています。
そのためにも、地域の味を活かしたメニューをこれからも作り続けていきたいですね。」

「糸井(重里)さんとも“地元の名物を作っていきたい”という話をしていて、最初のキーワードは“豚とキャベツ”。
誰が食べてもおいしくて、一度食べたらやみつきになるようなメニューを目指しています。
たとえば土鍋で出す豚汁など、登山客の方も家族連れも楽しめる“心も体も温まる料理”をどんどん作っていきたいと思っています。」

「結局、“ここでしか食べられない味”を届けたいんです。
豚汁も、ソフトクリームも、『ここに来ないと食べられない』と思ってもらえるような名物を育てていきたいです。」

(試食中)
「このソフトクリーム、本当に食感がなめらかでおいしいですね。」
「ありがとうございます。寒い時期はどうかなと思っていたんですが、もちもちしていて評判もよく、やってみて正解でした。」
「では、これからも楽しみにしています。」
「ぜひ、またお待ちしています。ありがとうございます。」

■ 糸井重里さん 挨拶

「この駅が、あらゆる“楽しいこと”の出発点になれるように頑張っていきます。
皆さんも、どうぞ見守りながらご協力・お手伝いをよろしくお願いいたします。
本日は本当にありがとうございました。」

ほぼの駅AKAGI https://www.1101.com/hobonoeki_akagi/

編集後記

糸井さんの言葉にもあるように、「ほぼの駅 AKAGI」は“始まりの場所”。
地元の人がふらりと立ち寄り、旅人がひと息つく。
そして、ここでしか味わえない温かな食と人のつながりが生まれている。

✏️編集後記

内覧会では、来場記念としてシリアルナンバー付きの「ほぼの駅」カードなど、粋な演出も印象的でした。
売店には『ほぼの駅 AKAGI』でしか手に入らない限定グッズがずらりと並び、私もオリジナルの靴下を購入。
赤城の澄んだ空気の中で、ここでしか味わえない体験を持ち帰ることができました。

取材当日は初日ということもあり、現場は多くの来場者で賑わい、スタッフの皆さんも大忙し。
それでも、笑顔で迎えてくれる姿に「また来たい」と思わせる温かさがありました。

マネージャーの三ツ井さんからは「また来たいと思ってもらえる場所にしたい」との言葉。
今後、どのように“出発の駅”として育っていくのか。
オープンからひと月ほど経過したタイミングで、改めてその歩みを取材させていただく予定です。

四季折々の赤城山とともに、この駅がどんな風に人々の記憶に残る場所になっていくのか、
今後の展開が楽しみである。

取材を終えて強く感じたのは、“駅”という名が象徴するように、この場所は立ち寄る人の人生に新たな出会いや物語を生み出す“通過点”ではなく、“出発点”なのだということ。
赤城の自然と人の想いが交わる「ほぼの駅 AKAGI」から、これからどんな物語が始まっていくのか——楽しみにしたい。

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