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ザスパ20周年レジェンドマッチを終えて 細貝社長が語る喜びと今後への思い

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ザスパクサツ群馬20周年を記念したレジェンドマッチが開催され、ザスパクサツ群馬OB選手や元日本代表選手が一堂に会した。
試合を終えた細貝萌社長に、久しぶりのプレーや企画の思い、現役選手への期待、クラブの未来への展望を聞いた。

◆久しぶりのピッチでの感想

細貝社長は「サッカー自体を全然していない」と語りつつも、大きな怪我なく試合を終えたことを安堵。
多くの元選手が集まり、観客も楽しんでくれたことに喜びを感じたという。

「久々のピッチでしたが、元選手たちが集まってくれて、たくさんの方に楽しんでもらえたのが嬉しかったです。」

試合に参加したOBの多くは普段から交流のある仲間で、刺激を受ける時間にもなったと振り返る。

◆企画の思い

今回のレジェンドマッチを企画した理由について、細貝社長は「とにかく楽しんでほしい」という思いと、
サポーターに普段見られない選手たちの姿を届けたいという気持ちがあったと語る。

「群馬でザスパを応援してくれる方々に、歴代選手たちの存在を見てもらうことはとても重要。
少しでも多くの方にクラブを知ってもらえる機会になればと思います。」

また、クラブ代表としての責任感も強く持っており、試合後のリーグ戦に向けて現場をサポートしていく決意を語った。

◆残留に向けたクラブ方針と今後の戦い

細貝社長は、今シーズン残り8試合でのJ3残留を目指すクラブ方針についても説明。

「残り10試合の段階で上を目指すことも考えましたが、結果として勝ち点が伸びず、方針を切り替えました。
攻撃的サッカーのスタイルは変えず、守備の課題を克服しながら勝利を積み重ねていく方針です。」

現役選手へのサポートはもちろん、試合や練習の中でモチベーションを高め、
選手が本来の力を発揮できる環境を整えることに注力していくと述べた。

◆20周年の節目を振り返って

20周年を迎え、過去の映像やOB選手との交流を通じてクラブの歴史を振り返った細貝社長は、クラブの成長とファンの絆を実感。

「過去の戦いを知ることで、サポーターの方々にもザスパの歴史を感じてもらえたと思います。
これからもクラブは良い方向に向かっていると信じています。」

現役時代から変わらない勝利への強い思いと、何事も継続して取り組む姿勢が、社長としての活動にも反映されていると語った。

◆サッカーとクラブへの思い

久しぶりのプレーを通して、サッカーの楽しさを再確認したという細貝社長。
自身の経験を活かし、クラブをより良い方向に導き、群馬のサッカー文化を盛り上げる意欲を示した。

「勝ちたい気持ちは現役時代以上に強いですし、継続して努力し続けることが自分の強み。
クラブも少しずつ成長していくので、結果にこだわりながら前に進んでいきたいと思います。」

OBとして参加した元選手・小島伸幸さんが、久しぶりのピッチを振り返り、
当時の思い出や現役選手へのエール、群馬サッカーへの期待を語った。

◆久しぶりのピッチで

久しぶりのザスパでのプレーについて、小島さんは「意外と疲れました」と率直にコメント。
天気の良さも重なり、体力を消耗したと語る一方、スタンドの観客を見て現役時代を思い出し、嬉しさも感じたという。

「当時のメンバーと一緒にプレーできて懐かしかったです。歳は取りましたけど、
みんな面影があったし、昔の思い出が蘇りました。」

試合自体は豪華なメンバーによるタフな戦いで、加減してもらった部分もあったとのこと。

◆ザスパ20周年への思い

20周年という節目については、「もう20年経ったのか」と驚きの表情。

「地域リーグから始まったザスパがここまで成長してきた。
選手としてもクラブへの愛着は深いです。
現役時代はJリーグで勝つことが難しかったですが、少しずつ結果を出せるようになった。
今の選手たちは、この環境を守るために自分たちで勝ち取るしかないと思います。」

現役選手へのエールとしては、「勝利を誰も代わりにしてくれない。強い気持ちで戦ってほしい」と語った。

サポーターに向けては、感謝の気持ちを強調。

「いつもありがとうございます。戦績が上がらない時でも、熱い応援は選手に届いています。
引き続き応援をお願いします。」

◆現役選手へのアドバイス

攻撃的なサッカーを掲げる現チームに対し、まずは守備の重要性を指摘。

「足元の失点を減らすことが、相手に勝つための第一歩です。
守備を固めた相手に対して、攻撃と守備のバランスを意識し、必要であればギアを上げることも大切だと思います。」

自身がプレーしていた時代の経験も振り返り、当時の選手たちは「ハングリー精神でピッチに立っていた」と語った。

◆20年の歴史を振り返って

OB戦を振り返り、小島さんは「攻められていたのが懐かしい」と笑顔。
20周年の節目はクラブにとってまだ若い20歳のようなもので、これからさらに成長していくと期待を寄せる。

「ザスパはこれからも右肩上がりで成長していく。
群馬で育った選手が憧れるチームになり、地元のサッカー文化をさらに盛り上げてほしい。」

◆サッカーの魅力と生涯スポーツとして

小島さんは、年齢や性別を問わず楽しめるサッカーの魅力についても言及。

「帯広でのシニア大会にも参加しましたが、年齢に合わせた楽しみ方ができるのがサッカーの良いところ。
11対11でなく、8対8などルールを工夫すれば誰でも楽しめます。
見る楽しみ、やる楽しみ、関わる楽しみ、いろんな形でサッカーを楽しめるのが素晴らしいと思います。」

サポーターや地域と一緒に楽しむことも重要だと語り、サッカーを中心にした群馬のコミュニティの可能性にも期待を寄せた。

編集後記

試合後、細貝社長は「この日のために多くの方が動いてくれた。選手たちが再びピッチに立ち、
ファンとひとつになる光景を見られて本当に嬉しい」と語った。
また、小島伸幸さんも「ザスパには多くの人の想いが詰まっている。
OBとして、その原点を思い出せる日になった」と穏やかに微笑んだ。

往年の選手たちが再び声援を浴び、かつての仲間たちとボールを追う。
その姿は、クラブの歴史とともに歩んできた群馬のサッカー文化そのものだった。

現在、ザスパ群馬は厳しいシーズンの真っ只中。
しかし、ピッチを見つめるサポーターの声援は、どんな時も途切れない。
この日のレジェンドマッチでは、そんな熱い想いが世代を超えてひとつになった。

勝ち負けを超えた“ザスパ愛”が、確かにこの群馬に根づいている。
レジェンドたちが見せたプレーと笑顔は、ファンの心に再び火を灯し、
次の世代へと続く希望のバトンをしっかりと手渡してくれた。

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